遠距離介護への関わり方
介護への関わり方は様々ですが、大きく分けて、
「同居、または近所で別居しながら介護をする」ケースと、
「遠距離介護」のケースに分かれます。
同居や近所で別居している環境での介護であれば、親の様子を見に行きやすく、ちょっとした家の手伝いをすることも可能ですが、遠距離介護の場合、なかなか親の様子を見に行くことができない状況で介護を行う必要があります。
遠距離介護の特徴
遠距離介護の場合、同居で介護をする時とはまた異なった不安要素が多く、時間だけでなく精神面や肉体面でも大きな負担に繋がることがあります。
また、リスクとして以下のようなことが考えられます。
■親が倒れたとしても、すぐに駆け付けることができない
■一人暮らしの場合、発見が遅れるとそのまま死に繋がるおそれもある
■※「老々介護」では介護している側が突然倒れて、そのまま共倒れに…
※老老介護とは、母の介護を父が担うといったように、介護する側も、している側も高齢の状態のことを指します。
こうした遠距離介護の負担やリスクから、親の近くで介護をするために「介護離職」を選択する人も増えてきています。
遠距離介護への備え
働きながら遠距離で暮らす親を介護する際は、日頃から万が一の事態に備えた環境づくりを心掛けることが大切になります。
電話する際や、帰省のタイミングで、親の様子に変わりはないか気にかけたり、緊急時の対応を家族やケアマネジャーと話し合っておくことで、万が一の際も、協力して対応することができます。
特に、お盆休みや年末年始などの帰省のタイミングは、親の様子を確認したり、家族で対応を考える良い機会となります。
保険外サービスの活用
介護保険サービス利用しているものの、食事や夜間の生活状況など、離れて暮らす親のことを心配するあまり、仕事に集中できない方も少なくありません。
介護保険は、あくまでも利用者本人の支援が基本のため、決められた範囲の生活補助であることが義務付けられているため、範囲外の対応については、介護保険外の生活支援サービスを活用することで、離れて暮らしていても親の生活を支える体制を整えることが可能です。
代表的な保険外サービスとして、「見守りサービス」「配食サービス」「家事代行」といったものがあります。
介護保険サービスと保険外サービスをうまく組み合わせて親の見守り体制を整えることで、仕事と介護を両立しやすい環境を築くことが可能となります。