従業員への情報提供
情報提供の目的
情報提供の主な目的は以下の2つになります。
■直面前から「介護は他人事ではない」という自覚をもたせる
■職場全体で介護を理解し、業務体制の見直しを促す
定期的に情報提供の機会を設けることは、介護に直面している従業員だけでなく、まだ介護に携わっていない人にとっても、介護について触れる良い機会となります。
自社の働き方に合わせ、できるだけ多くの従業員に周知できるよう情報提供の方法を工夫しながら準備を進めましょう。
「介護セミナー」による情報提供
情報提供の方法として多くの企業で実施されているのが「介護セミナー」です。
介護セミナーは、参加者には確実に情報が届くというメリットがあります。
セミナーでは「個人としての準備」と「職場全体の理解」の2つの観点から情報提供することを推奨します。また、社内の両立支援制度も案内し、会社としてバックアップ体制があることを伝えることも、従業員の介護に対する安心感につながります。
職場全体の理解を深めるはたらきかけ
全国に工場・営業拠点のある場合や、現場とオフィスで勤務形態が異なる場合など、従業員を一度に集めて「介護セミナー」を開催することが難しいといった企業もあります。
そうした企業では、周知方法を工夫して情報提供が行われています。
例えば、「e-ラーニング研修」や「介護ハンドブックの作成・配布」、「介護セミナー動画の配信」などがありますが、いずれも、働く環境に関わらず、従業員へ情報が一律に行きわたるといったメリットがあります。
また、介護セミナーはある程度、介護に興味のある人が参加する傾向にありますが、e-ラーニング研修やハンドブックの配布は、興味・関心のない従業員へも情報が行き届くというメリットもあります。
職場の上司、同僚にも介護を知るきっかけを提供し、より多くの従業員に介護について少しでも理解してもらるよう、さまざまな周知方法を組み合わせて定期的な情報提供の機会を設けていくことが大切です。